脳梗塞患者における Bispectral index値の左右差に関する検討

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  • Investigation of bispectral index asymmetry in patients with cerebral infarction

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抄録

 Bispectral index (BIS) は片側前頭部の脳波を用い麻酔深度を推測するモニターである.我々は亜急性期の脳梗 塞患者の BIS値が左右差を呈した症例を経験した.今回,脳梗塞既往患者においてプロポフォールを中心とした全身 麻酔中に BISモニターに左右差を示すかどうか,BIS値および 95% spectral edge frequency (SEF) を脳梗塞既往のな い患者と比較した.患者は各群それぞれ25名.主要評価項目は脳梗塞群の手術中の BIS値の左右差とした.脳梗塞の 発症からの時間は,中央値で48ヶ月だった (四分位値,23-96).BIS および SEF は対照群 (P=0.174 および P=0.417) 脳 梗塞群 (P=0.069 および P=0.381) いずれも左右差を認めず,両群の BIS および SEF の左右差もなかった (P=0.271 および P=0.238).慢性期の脳梗塞患者では BIS の左右差はなかった.

収録刊行物

  • 弘前医学

    弘前医学 65 (2-4), 156-163, 2014

    弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会

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