前立腺がん患者の治療後の排尿・排便・性機能と心理的適応の変化

書誌事項

タイトル別名
  • ゼンリツセン ガン カンジャ ノ チリョウ ゴ ノ ハイニョウ ・ ハイベン ・ セイ キノウ ト シンリテキ テキオウ ノ ヘンカ

この論文をさがす

抄録

本研究の目的は、前立腺がん患者の放射線組織内照射治療後の排尿・排便・性機能と心理的適応について明らかにすることである。 前立腺がんで放射線組織内照射後の患者を対象にEPIC とMAC によるアンケート調査を使用し、治療後1・3・6・12・24 か月の経過で縦断的に調査を実施した。その結果、排尿・排便・性機能および、がんの心理的適応(MAC: 前向きな態度、絶望的態度、予期的不安、運命論的態度、回避的態度)の各項目において、治療後1 か月から24 か月の間に有意な差が認められたのは排尿機能のみであった(χ 2=10.085,df = 4,p=0.039)。治療後1 か月の排尿機能が最も悪かったが、6 か月後で有意な改善が見られた。その結果より、患者への看護支援として排尿状態が改善する指標として6 か月というゴールを持つことを情報提供し、患者の不安軽減に寄与することが示唆された。また、機能の変化とともに前向きさも変化していることが考えられ、患者に起こっている事象を肯定的、ポジティブな方向へ向かうよう支援する必要が患者の心理面への適切な援助になることが考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ