大学秋入学をめぐる新たな視点 : 高等教育における国際的接続問題

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タイトル別名
  • A New Perspective on Autumn Entrance to Japanese Universities : International Articulation in Higher Education
  • ダイガク アキ ニュウガク ヲ メグル アラタナ シテン コウトウ キョウイク ニ オケル コクサイテキ セツゾク モンダイ

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抄録

東京大学が学部の入学時期を全面的に秋へと移行するという2011年7月の新聞報道以来、本邦大学の秋入学(1)問題が政敗官界の広範な人々や機関を巻き込んで議論されている。しかし、目下のところその大半が、ギャップターム問題、すなわち大学入学時期(秋)と高校卒業時期(春)の溝をどう埋めるかという、本来の秋入学提言が持つ部分的な課題にのみ集中しており残念である。そこで本稿では、秋入学に関連する様々な問題を高等教育における接続(2)という視点から新たに捉え直し、接続の8類型を提示しながら再整理する。 つまるところ、秋入学とは高校と大学との新たな形の接続であり、同時にわが国の高等教育と海外のそれとのより緊密な接続という問題をも提示している。秋入学は既にグローバル30事業採択校等において実施されているものの、その拡大実施は、わが国の多くの大学に入学試験の改革を促し、教育の質保証を本格的に求め、教授・学習言語としての英語の重要性をさらに高めることになるだろう。

収録刊行物

  • 留学生教育

    留学生教育 17 81-89, 2012-12-20

    留学生教育学会

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