膵NETの画像診断

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抄録

膵内分泌腫瘍の画像上の特徴を概説した. 本症の診断には造影剤の急速静注を併用したダイナミックCTやダイナミックMRIが有用である. 典型例は多血性腫瘍であるので, 造影ダイナミックCT, MRIでは早期濃染を示す. また, MRIではT2強調像や拡散強調像で著明な高信号を呈する. しかし, 非典型的な画像所見を呈する例も認められる. 乏血性を呈する例や膵管閉塞を伴う例では膵癌と, 嚢胞変性を伴う例では他の嚢胞状腫瘍との鑑別が必要である. 乏血性膵内分泌腫瘍は腫瘍内線維性間質増生が原因と考えられる. 膵内分泌癌も非典型的な画像所見を呈する傾向にある. また, 膵の多血性腫瘍である, 腺房細胞癌, 腎癌膵転移, solid typeの漿液性嚢胞腺腫, SPN, 膵内副脾などとの鑑別も重要となる. 「はじめに」 膵内分泌腫瘍(pancreatic neroendocrine tumor:PNET)は比較的まれな膵腫瘍であるが, 画像診断の普及により偶然発見される症例も増加している.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050001335983917184
  • NII論文ID
    120005539456
  • NII書誌ID
    AN00333226
  • ISSN
    03889408
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/2297/40620
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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