海水準増加期に対応したバイカル湖堆積物(VER99G12)の急激な堆積速度変化

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  • Rapid change of sedimentation rate for Lake Baikal sediment core (VER99G12) corresponding with the melt water pulse (MWP)

抄録

最終氷期最盛期(Last Glacial Maximum: LGM、26.5-19.0 ka, Clark et al., 2009) において、海水準は現在よりも最大約130m低下していたことが報告されている(Yokoyama et al., 2011)。海洋堆積物やサンゴの年代測定結果より、LGM以降から現在の海水準へ上昇するまでの間、急激な海水準上昇イベントが3度(約19,000年前、約14,500年前、約11,500年前)発生したと推定されている(Deschamps et al., 2012; Peltierand Fairbanks 2006; Yokoyama et al., 2000). 一方でこれらの急激な海水準上昇期に、大陸内部における水循環変動がどのように変化したかについては、未だ良く分かっていない.ユーラシア大陸南東部、シベリア地域に位置するバイカル湖は、その地理的特性から地球上で最も鋭敏に日射量変動を受ける地域に位置しており、バイカル湖の湖底堆積物を用いて、特に第四紀の大陸域における環境変動および生物活動変遷が復元されてきた(e.g. Horiuchi et al., 2000, Watanebe et al., 2004, Nara et al., 2014). 本研究では、バイカル湖から採取された堆積物試料(VER99G12、堆積物試料長さ466cm) を用いて、堆積速度の変化からLGM 以降における降水量変動の推定を行い、急激な海水準上昇期に対応した大陸域での降水量増加を明らかにした.

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