抗C抗体及び抗e抗体により遅発性溶血副作用(DHTR)を呈した1例

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Abstract

妊娠歴、輸血歴のある77歳女性が、2012年5月当院心臓血管外科にて大動脈弁狭窄症と診断され大動脈弁人工弁置換術を受けた。術中に輸血前抗体スクリーニング陰性交差適合試験適合の輸血を実施(RCC 8単位)された。輸血後14日目に39℃の発熱、黄疸、肉眼的血尿排泄を認め、血液検査で溶血性貧血の所見を呈し、不規則抗体スクリーニング検査で抗C+抗eが確認され、前回輸血または妊娠時に獲得した不規則抗体による二次免疫反応と予想した。DIC対策、腎不全対策、ハプトグロビン投与等の治療継続し、輸血後30日目溶血所見,腎機能改善を認めた。遅発性溶血副作用(DHTR)では、原因となる不規則抗体が輸血前には検出感度以下で、その発症を予測することは困難であるが、輸血後数週間後に出現する副作用として認識しておくことが重要である。

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