病院勤務助産師の職場ストレッサーとバーンアウトの関連

DOI Web Site Web Site Web Site 参考文献6件 オープンアクセス
  • 藤村 一美
    山口大学大学院医学系研究科地域・老年看護学分野(地域・老年看護学)
  • 秋月 百合
    熊本大学教育学部 教育学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between Work-related Stressors and Burnout among Hospital Midwives
  • ビョウイン キンム ジョサンシ ノ ショクバ ストレッサー ト バーンアウト ノ カンレン

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抄録

<p>本研究の目的は,助産師の職場ストレッサーを測定する尺度を作成し,バーンアウトとの関連要因を検討することである.</p><p> 全国の病院161施設に勤務する助産師839人を対象とし,郵送法による自記式質問紙調査を実施した.作成した助産師の職場ストレッサー項目の因子分析,バーンアウトへの要因の重回帰分析を行った.</p><p> 有効回答は708人(有効回答率84.4%)であり,平均年齢は35.3歳であった.助産師の職場ストレッサー尺度8因子55項目を作成した.その下位8因子はそれぞれ,第1因子「医師との非協働的関係」,第2因子「自己の助産力への低評価」,第3因子「助産師スタッフ間の支援不足」,第4因子「対象者との関係の困難さ」,第5因子「仕事の量的負荷」,第6因子「助産関連以外の業務要求への負担」,第7因子「提供するケアへの不全感」と第8因子「評価制度の不備」であった.助産師の職場ストレッサー下位尺度への関連要因は,年齢,月平均給与,職位,現職場勤続年数,通算分娩経験数,月平均夜勤回数,病棟助産師数,産科病床数であった.バーンアウトの関連要因は,年齢,月平均夜勤回数,助産師スタッフ間の支援不足,対象者との関係の困難さ,仕事の量的負荷であった.</p><p> 本研究では,助産師の職場ストレッサー尺度の信頼性と妥当性が確認できた.助産師の職務上の職場ストレッサーであるスタッフ間の葛藤及び仕事の負荷は,助産師のバーンアウトを導く可能性があることが示唆された.病院勤務助産師のバーンアウト予防において,職務上の葛藤や労働負荷の程度を把握し,それを低減するための対策と支援が必要である.</p>

収録刊行物

  • 山口医学

    山口医学 65 (1), 51-63, 2016

    山口大学医学会

参考文献 (6)*注記

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