生徒指導の機能を生かした学校マネジメントに関する実践研究 : ミドルリーダーの育成を中心に

抄録

公立学校の教育管理職は,学校マネジメント能力を発揮し,児童生徒にこれからの激動するグローバル社会を生き抜く力を確実に身に付けさせることが求められている.とりわけ学校運営の中核を担う主幹教諭,主任教諭のミドルリーダー育成が最重要課題である. ミドルリーダーを育成する際には,生徒指導の機能を生かすことが大切であると考える. そこで,第1章は,文部科学省の生徒指導要堤や東京都教育委員会の人材育成指針等の文献研究を通して,生徒指導の機能とは何か,教育管理職に求められる学校マネジメント能力とは何か,生徒指導の機能とミドルリーダーの人材育成について関連づけて整理する. 第Ⅱ章は生徒指導の機能と人材育成の関連性を, ①自己存在感を与えること②共感的人間関係を育成すること③自己決定の場を与えることについて関連付けて理論化を図る. 第Ⅲ章は筆者が校長として,A 小学校とB 小学校で生徒指導の機能を生かしてミドルリーダーの育成に取り組んだ5事例を基に考察する.その実践事例は,①学校経営参画意識を高める. ② OJT, 主体的な研修と自己申告書.③得意分野を生かした教科担任制.④授業評価と公開研究.⑤授業力向上に奔走する研究主任である.  最後に,上記の実践で得た知見を基に生徒指導の機能を生かした学校マネジメント,特にミドルリーダーの育成を中心に考察し,教育管理職の人材育成の一助にする.

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