脳の新しい細胞を追って ―間藤細胞の形態と機能―

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  • Studies on Mato Cells in Brain
  • ノウ ノ アタラシイ サイボウ オ オッテ : カン フジ サイボウ ノ ケイタイ ト キノウ
  • Studies on Mato Cells in Brain

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抄録

蛍光性顆粒周囲細胞(FGP cells)がラットおよびヒト脳の細血管壁に認められる。この細胞の持つ顆粒が蛍光顕微鏡下で黄色の自然蛍光を有し、Virchow-Robin腔に分布するなどからfluorescent granular perithelial (FGP) cells (蛍光性顆粒周囲細胞)と名付けた。さらに、その細胞の微細構造を観察すると、若齢期では顆粒が電子密度の高い充実性の構造をしているが、加齢により空胞化し、高齢では泡状を呈する。FGP細胞は免疫組織化学的には、マクロファージの表層抗原を持ち、スカベンジャー受容体陽性細胞でもある。これらのことから、血液脳関門(blood-brain barrier) の機能に深く関わり、脳内のスカベンジャー細胞としての役割を担っていることが明らかになった。現在、この蛍光性顆粒周囲細胞(FGP細胞)はMato cell (間藤細胞) と呼ばれている。

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