大腿骨外側上顆に発生した壮年期骨肉腫症例に対する一考察

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タイトル別名
  • A case of the manhood osteosarcoma arising from the lateral epicondyle of the femur
  • ショウレイ ホウコク ダイタイコツ ソトガワ ジョウカ ニ ハッセイ シタ ソウネンキ コツニクシュ ショウレイ ニ タイスル イチ コウサツ

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抄録

我々は大腿骨外側上顆に発生し,軟骨成分を比較的多く含んだ骨形成型骨肉腫の1例(35歳男性)を経験した。腫瘍は骨幹端部から骨端にかけて広く存在しており,広範切除術と人工骨幹・関節による患肢温存手術を行った。術前術後の化学療法を施行し,経過は良好であったが,術後6.3年にて肺転移を認めた。局所再発はなかった。骨肉腫の発生において,大腿骨遠位骨幹部は好発部位の一つであるが,その増殖浸潤において,成長軟骨板がバリアになると考えられている。一方で,組織学的にはそれを越えて浸潤増殖している例も多いと報告されている。この症例では発症時にすでに成長軟骨板は閉じており,バリアとしての価値はないが,その部分を中心に発生しており,組織学的に軟骨成分を比較的多く含んだことから,成長軟骨板の遺残が腫瘍化した可能性も推測された。

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