官学連携による栄養系短期大学学生の姨捨棚田活性化の取り組み [研究ノート]

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タイトル別名
  • An Approach to the Activation of the Obasute Paddy Field through Government College Joint Efforts
  • カンガク レンケイ ニ ヨル エイヨウケイ タンキ ダイガク ガクセイ ノ イシャタナダ カッセイカ ノ トリクミ

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抄録

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長野県千曲市八幡にある姨捨棚田は古来より「田毎の月」に象徴される風光明媚な棚田であり、また日本初の文化財指定がなされた棚田である。このような姨捨棚田でも耕作の継続は、高齢化と人口減少が進む日本の中山間地域において大きな課題となっている。千曲市(元)職員有志の集まりである名勝姨捨棚田倶楽部では後継者不足などによる耕作放棄地の増加を防ぎ、棚田の景観を未来へと引き継いでいくため、農業体験や地域人材育成の取り組みなどを行っている。栄養系の短期大学生はともすれば、生産現場を知らないまま栄養や加工の現場に行ってしまう。農業体験を行うことで姨捨棚田の保全活動を行うと同時に、生産の場という教育現場を体験した。また自ら携わった棚田米を利用し、短期大学生協食堂のランチメニューを棚田米に代替し、アンケート調査を行い棚田米の付加価値化について検討した。その結果、棚田米はおいしいという付加価値がわかった。さらに第七回千曲市食の文化祭において、棚田米レシピを3点検討し、そのうちの1つについては試食という形で提供することができた。今回の様に学生の教育の一環として官学連携し、棚田の活動をマスメディアなどに頻繁にアピールしていくことが棚田の活性化に重要であり、将来的に持続可能な営農に繋がっていくのではないかと考えられる。

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