発達障害児とその保護者への支援に関する保育者研修のあり方についての検討-A市の就学前施設の保育者に対する研修事業を通して-

書誌事項

タイトル別名
  • An Examination of Childcare Workers Training for Support Children with Developmental Disorders and Their Parents:Through a Training for Childcare Workers in Preschools and Childcare Centers in the A City
  • ハッタツ ショウガイジ ト ソノ ホゴシャ エ ノ シエン ニ カンスル ホイクシャ ケンシュウ ノ アリカタ ニ ツイテ ノ ケントウ : Aシ ノ シュウガク ゼン シセツ ノ ホイクシャ ニ タイスル ケンシュウ ジギョウ オ トオシテ

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抄録

本研究ではA 市からの委託を受け, 発達障害児やその保護者への支援について, 保育士や幼稚園教諭等の保育者を対象とするペアレント・トレーニング及びコンサルテーションに関する研修を試行的に実施した. そのおもな目的は, ①保育者が発達支援を効果的に実践するために必要とされる知識・技術の向上, ②保育者をペアレント・トレーニングを行う支援者として養成する, ③保育者が保護者に対して適切に助言を行ったり, 施設内において他の職員に対する助言などを担う力量を高める, の3 点であった.先行研究に基づき研修プログラムの内容を検討し, 2013 年・2014 年度に試行的に研修を実施した結果, 参加者に対するアンケート調査からは, 保育者自身のスキルアップなどを目的とする①に関しては一定の効果が見出された. ただし, 研修への出席率によって効果に差が認められるなど, 今後の検討課題も併せて見出すことができた. また, 保育者が主導的にペアレント・トレーニングを実施したり他の職員に対するスーパービジョンを担うなど, 先述の目的②③に関しては, 十分な効果が見出されなかった. この点については, 専門家によるペアレント・トレーニングに参加したり, コンサルテーションなどを保育者が実際に経験しながらその方法論を学ぶなど, より体験的・実践的な学習の機会が必要になると考えた.

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