Cognitive dysfunction affecting instrumental activities of daily living in patients with Alzheimer’s disease: a comparative study using the At-the-Desk test

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  • アルツハイマー病者のIADL に影響する高次脳機能障害についての検討 : 机上IADL 検査を用いて

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抄録

はじめに:アルツハイマー病(AD)の軽度段階では、いくつかの手段的日常生活活動(IADL) の能力が低下し、高次脳機能の低下やうつがIADL に影響していると考えられている。し かし、IADL と高次脳機能、うつとの関連について検討した報告は少ない。そこで、我々 は「机上IADL 検査」を用いて、高次脳機能やうつがIADL にどのように影響しているの かについて検討した。方法:対象は軽度AD 群25 名と健常高齢者群22 名とし、7 種類の IADL 課題で構成され信頼性と妥当性が証明されている、「机上IADL 検査」と神経心理 学的検査、簡易うつ検査(GDS-15)を実施した。結果:軽度AD 群では、「服をしまう」、「ご みの分別」、「本の分別」の課題については、実施割合が高い結果となった。しかし、すべ てのIADL 課題で誤反応が健常高齢者より有意に多い結果となった。7 種類のIADL 課題 と神経心理学的検査とGDS-15、年齢との関連を検討したところ、神経心理学的検査によっ て相関の強さの違いがみられた。また各IADL 課題は、短期記憶との関連が強かった。 考察:軽度AD 者は、誤り行動を含みながらIADL タスクを実施していると考えられた。 また、軽度AD 者へのIADL 支援を行う際は、影響する認知機能の種類に配慮した検査の 選択が必要と考えられた。

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