ある高等学校におけるスクールソーシャルワーカー支援事例の特徴と実践上の課題 : 特別支援教育コーディネーターとの連携による取組を通して

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  • A Case Study of a High School Social Worker and Practical Issues Experiencecl : Through Collaboration with the Special Support Education Coordinator

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抄録

いじめ,不登校などの教育上の諸課題に対応するため,教育分野に関する知識に加えて,社会福祉等の専門的な知識・技術を用いて,児童生徒の置かれた様々な環境に働きかけて支援を行うスクールソーシャルワーカー(以下,SSWrと記す)への期待が高まっている。本稿では,ある高等学校におけるSSWr活用実態として支援事例に見る特徴と実践上の課題を明らかにすることを目的とした。このために,特別支援教育コーディネーターとSSWrと調査者1名が同席し,調査者の進行によってインタビューを進め,支援事例ごとに,紹介時の主訴及び相談対応内容,紹介プロセスを逸話的に把握した。併せて,そこに見る特徴について,SSWと特別支援教育コーディネーターが省察的に検討した。この結果から次の二点を提案した。①経済的な困窮は,生徒の生育歴において持続的な環境であり,リスク要因であるといえる。これについては,支援の実務に備え予め把握しておきたい。②卒業または中退などによる事例の終結においては,進路実現はもとよりセーフティネットの整備をめざしたい。

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