西ユーラシア貨幣史　1―国家と計算貨幣の歴史―

• 名城 邦夫

書誌事項

タイトル別名

• Die Geschichte des Geldes auf dem West Eurasischen Kontinet―Geschichte der Reich und Rechnungsgeld―
• ニシユーラシアカヘイシ　1 コッカトケイサンカヘイノレキシ

抄録

本論文は近代資本主義市場経済システムが17世紀ヨーロッパ中心に成立した過程を，古代オリエント都市において成立した国家と計算貨幣の継起的発展史に位置付けて描くことを目的としている。 　そのうち本編では，メソポタミア文明における楔形文字法典文書によって描かれる国王と社会の契約によって成立した国家が法を制定し，公正な社会規律と再分配を実現するために，その基準として計算貨幣を使用したことを実証しようとするものである。この計算貨幣は法によって，規律化された契約と国家によって決定された価値基準によってその基礎が与えられ，当該経済世界の市場価格を決定した。 　この計算貨幣の購買力を体現するためにリュディア王国において世界最初の打造貨幣が製造された。この貨幣はリュデイア王国に産するエレクトロン製で，その技術はオリエント文明が獲得した高度の冶金技術によるものであった。

収録刊行物

• 名古屋学院大学論集　社会科学篇

  名古屋学院大学論集　社会科学篇 53 (4), 1-30, 2017-03-31

  名古屋学院大学総合研究所

キーワード

• 国家
• 計算貨幣
• 打造貨幣
• 楔形文字法典文書
• タリオン原理

詳細情報

• CRID: 1390572174703047680
• NII論文ID: 120006029671
• NII書誌ID: AN00179487
• DOI: 10.15012/00000894
• NDL書誌ID: 028167292
• ISSN: 03850048
• Web Site: https://ngu.repo.nii.ac.jp/records/905
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I028167292
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用可