ピアインターアクションを伴う省察的実践 ―現役英語教員の事例―

書誌事項

タイトル別名
  • Reflection practice involving peer interaction: A case of in-service teachers of English
  • ピアインターアクション オ トモナウ セイサツテキ ジッセン : ゲンエキ エイゴ キョウイン ノ ジレイ

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抄録

教師の成長にとって省察的実践 (RP)が不可欠であることは今や広く受け入れられている。しかし、Walsh & Mann (2015)が指摘しているように、RPは、個人で行うものとして捉えられ、協働が重視されていないと言える。本稿で報告している事例研究は、社会文化理論の観点から、現職の英語教員による教育実践の振り返りにおけるピアインターアクションの役割を探求した。英語教員2名が、国内の大学院で第二言語教育のセミナーの一環として行った模擬授業とその前後に持ったディスカッションを録音し書き起こした。このディスカッションは、英語教育に関する専門知識が構築されている場面を見つけるために一行ごとに分析した。また、模擬授業後のディカッションは、評価がなされている場面を見つけるためにも分析された (Eggins & Slade, 1997)。分析の結果、参加者たちが、進んで観察で分かったことや意見を共有し、共同省察の機会を自分たちで構築したことが明らかになった。また、分析によって、ピア・アドバイザーは、様々な評価資源を使って、肯定フィードバックと否定的フィートバックを提供していたことも示唆された。こうした結果に基づき、第二言語教師教育における省察的実践に関する示唆と同分野における今後の研究についての示唆を提供する。

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