韓国語母語話者による日本語の撥音の知覚判断 : 撥音に母音が後続する場合

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タイトル別名
  • Perception of the Japanese moraic-nasal(/N/)by Korean learners of Japanese : Concerning /N/ followed by a vowel
  • カンコクゴ ボイン ワシャ ニ ヨル ニホンゴ ノ ハツオン ノ チカク ハンダン ハツオン ニ ボイン ガ コウゾク スル バアイ

抄録

音声言語の研究11

撥音に母音が後続する場合の撥音の音声については、その音声の実態について不明な点があるものの、一般的には鼻母音として実現されるという説が多い。この鼻母音として生成された撥音の音声については、著者が10代で韓国で日本語を学習し始めた頃、NHKのニュースの「こんばんは」の音声が「こんばうわ」のように聞こえ、撥音として認知しにくかったことを記憶している。一方、日本語母語話者でもぞんざいな口調では「犬猿」を「ケーエン」のように発音すると考える日本語母語話者も存在することが報告されている(上野2014)。これは、たとえ日本語母語話者であっても、この音環境における撥音の判断は学習者と類似しているということを示唆している。ところが、現実の場面では「撥音+母音」の音声は口調や話速などによってその音声が多様であり、常に認知できなかったわけではなく、これも日本語母語話者(上野2014)や著者の経験とも一致する。しかしながら、日本語母語話者と非日本語母語話者とでは「撥音+母音」の認知に何らかの違いがあるのではないかと著者は考える。また、学習レベルによってどのような判断の変化が起きているかについても調査する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572174761865600
  • NII論文ID
    120006319104
  • DOI
    10.18910/62002
  • HANDLE
    11094/62002
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles

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