加速度計を用いたゴマフアザラシ(Phoca largha)の採餌行動の感知

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タイトル別名
  • Detection of feeding behavior of spotted seals using accelerometers
  • カソクドケイ オ モチイタ ゴマフアザラシ(Phoca largha)ノ サイジ コウドウ ノ カンチ

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抄録

飼育下にて,成獣雌雄1頭ずつの下顎に2軸加速度計を装着し,イカナゴを1匹ずつ水面または水底へ給餌した。はじめに,水面給餌時における下顎の加速度波形を検出し,水面と水底給餌時の加速度波形の比較および個体による加速度波形の比較を行った。雌の水面給餌時の加速度波形から,水面では6m/s2以上で構成される高振幅の波形が0.5秒以内に再び出現する波形を採餌と定義した結果,40回中32回(80%)の検出に成功した。また,水面と水底給餌時の加速度値の平均値および各給餌回の振幅の最大値には有意な差があった。そのため,雌の水底加速度波形から当てはまりの良い加速度値を再度探索した。水底では,6.5m/s2以上で構成される高振幅の波形が0.5秒以内に再び出現する波形を採餌と定義した結果,19回中17回(89.5%)の検出に成功した。加速度値を高くすると一部,検出不能な給餌回も見られたことから,給餌位置が同じでも,餌のくわえ直しの有無や食べ方の違いによって加速度値が変化することが考えられた。

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