地域における教育学習活動と大学の役割

DOI 機関リポジトリ HANDLE オープンアクセス

この論文をさがす

抄録

今日、住民の「生活の場」である地域は、大きく変容してきている。そこではまた、教育をはじめ、経済・医療・健康・福祉など、様々な領域で地域課題・生活課題を深刻化させている。そうした課題について正確に状況を把握するとともに、課題解決の方向性を解き明かす学習や教育活動が必要とされている。さらに、学習活動の成果を活かせる形で、課題解決を目指した取り組み・実践活動が必要とされている。 また、近年、個人の学習活動をとりまく環境は大きく変容してきている。何よりも、学習情報・学習内容を入手する手段・方法として、ICTを活用することが急速に普及してきている。ネット社会で提供される多くの情報は、いつでもどこでも入手することが可能になっている。従来の「紙媒体」を利用した情報の入手とは比較するまでもなく、多様なアプリケーションが開発されてきていることから、システムにおけるアクター(行為者)にとって、学習機会の提供機能、レコメンドや情報検索機能、学習したことの成果を活用する「場」としての情報提供機能等は、より便利な「ツール」となってきている、ということができる。 情報を更新する、あるいは他者と情報を共有するという意味でも、今日ではICTを活用して実現する生涯学習プラットフォームは、重要な役割を果たすようになっている。 また、SNSで構築された人間関係は、職場や地域などで取り結ばれる人間関係とは、その親密性や信頼感などにおいて大きく異なる場合が多い。その意味では、「他者との相互規定的関係」の内実は、教育・学習論の視点からは一定の限界・制約があるものと考える。 この小論では、地域社会の変容や生活課題について確認し、課題解決に向けた「人材育成」を図る関係で教育労働の専門性や地域における大学の役割などについて、論点整理を行いたい、と考える。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ