集団課題の遂行順序が集合的効力感の評価形成過程に及ぼす影響

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タイトル別名
  • The effects of relay task order on formation processes of collective efficacy
  • シュウダン カダイ ノ スイコウ ジュンジョ ガ シュウゴウテキ コウリョクカン ノ ヒョウカ ケイセイ カテイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

原著

本研究の目的は、集合的効力感の評価形成過程が集合的努力モデル(Karau & Williams,1993,2001)における道具性の観点から説明できるのかについて、特にリレー課題の遂行順序に着目して検討することであった。実験参加者は、94名(男性25名, 女性69名)で、4名1組の実験集団内において最初(1番条件)、もしくは最後(4番条件)に課題を遂行するように割り当てられた。実験課題は「モニタ上に表示される3桁の数字をできる限り速く、そして正確に入力するタイピング課題」であった。実験の結果、4番条件に割り当てられた実験参加者は「自分自身がどの程度集団課題に貢献できるか」といった自己の貢献可能性に依拠して集合的効力感を評価する傾向にあることが明らかとなった。また、自己の貢献可能性に依拠して評価された集合的効力感は、リレー課題遂行時の行動を規定した。それに対して1番条件に割り当てられた実験参加者は過去経験だけに依拠して集合的効力感を評価した。これらの結果は、集合的努力モデルにおける道具性の観点から解釈できる結果であった

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 17 69-78, 2017

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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