看護師が捉えた青年期の終末期がん患者とその家族の状況や思いを踏まえた看護支援

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タイトル別名
  • ursing Support based on the Situation and Thoughts of Adolescent and Young Adult Patients with Terminal Cancer and Their Families caught by Nurses

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抄録

目的:本研究では,看護師が捉える青年期の終末期がん患者とその家族の状況や思い,および実際に行っている看護支援の具体的内容を明確にすることを目的とした。 方法:研究デザインは質的記述的研究であった。700床以上の一般総合病院にて,青年期終末期がん患者の受け持ち経験を有する同一病棟勤務3年以上の看護師9名に半構造化面接を実施した。2013年9月24日から10月11日にインタビューにてデータ収集を行い,内容の逐語録を作成し,類似性のある内容ごとに分類し,カテゴリー名を命名した。なお,調査病院の倫理審査会の承認を得て行った。 結果:青年期にある終末期がん患者・家族の状況や思いとして5カテゴリー18サブカテゴリーが,看護支援として5カテゴリー23サブカテゴリーが抽出された。青年期にある終末期がん患者の状況や思いとして,どの看護師も,家族に言えない不安を医療者に表出すること,周りへの精神的負担がほかの年代より大きいことを挙げていた。また,看護師が患者や家族に行った支援として,患者,家族が話したいときに話すことができる環境をつくるという意見が多く挙げられていた。 結論:青年期終末期がん患者と家族への支援は,特に発達段階や家族背景を踏まえながら,専門職種へ支援依頼や実践の振り返りが行われていたことが示された。

収録刊行物

  • 横浜看護学雑誌

    横浜看護学雑誌 11 (1), 28-35, 2018-03

    横浜市立大学医学部看護学科・大学院医学研究科看護学専攻

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