小学校第6学年の理科教科書に見られる「推論すること」に関する研究 : 単元「水溶液の性質」を事例として

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  • Developing Inference and Reasoning Using Science Textbooks for Elementary School: A Case Study Focused on the Unit‘Chemical Properties of Aqueous Solutions’ in Sixth Grade Science

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抄録

小学校理科の教科書で取り扱われている観察,実験において,8段階で構成される問題解決の過程の「予想・仮説の設定」と「考察」において,「推論すること」に焦点をあてて,小学校第6学年の単元「水溶液の性質」を事例として分析をした。観察,実験において,教師が児童に対して望ましい指導をするためには,教科書の構成については,次の4点が示唆された。(1)「問題の把握・設定」における「問い」は,疑問詞を用いると,「問い」の焦点化を図ることができる。(2)「予想・仮説の設定」と「考察」は,それぞれを「問題の把握・設定」と正対させることで,「推論すること」が明確となる。(3)「予想・仮説の設定」では,直前に行われる「観察・実験」が「自然事象への働きかけ」として機能すると,「推論すること」がより可能となる。(4)「考察」は,「観察・実験」及び「結果の整理」との関連がつくられることで,「推論すること」が可能となる。

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