ロールシャッハ法における不安の再考 --解釈仮説の検討から--

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タイトル別名
  • Reconsidering Anxiety in the Rorschach Method: An Analysis of Interpretation Hypothesis
  • ロールシャッハホウ ニ オケル フアン ノ サイコウ : カイシャク カセツ ノ ケントウ カラ

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抄録

本論では、ロールシャッハ法において、これまで解釈の際、当たり前のように用いられてきた不安指標に対して、なぜそのような解釈仮説が成り立つかについて検討を行った。ロールシャッハ法では、図版が曖昧であるが故に、それを目の前にすると多くの人が不安を感じる、ということが前提としてある。つまりロールシャッハ法では、そこで感じた不安に対してどのように防衛を働かせるのか、あるいは働かせていないのかについて検討することが可能であるということが示された。特に名大法のAnxiety(感情カテゴリー)では、今までスコアリングされてこなかった感情的価値を、よりスコアに反映させることで、被検査者の不安に対する防衛の分析を可能とすることが示唆された。ロールシャッハ法における不安の表れ方には、様々な水準や意味があることが考察されたが、解釈の際には他のスコアとの関連やテストバッテリーまで含めて行う必要があると指摘された。

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