エドワード・カーペンターの同性愛思想 : ジョン・アディントン・シモンズとの関わりから
書誌事項
- タイトル別名
-
- On the Homosexual Literature of Edward Carpenter and J.A.Symonds
この論文をさがす
抄録
application/pdf
本稿では、社会主義思想家エドワード・カーペンターの、同性愛者としての人生の一端と、同性愛解放の論を検討した。その際、友人であるハヴロック・エリスを介して、ジョン・アディントン・シモンズとの親交に焦点を当てて、シモンズからの影響関係を明らかにした。また、イギリス同性愛史上の一大事件となった『性的倒錯』(1897)の刊行に至るまでのエリスとシモンズの関係に、もう一人の同性愛者かつ協力者であるカーペンターを配することで、三人の複雑な人間関係と、同性愛に対する見解の相違も浮き彫りにした。その過程で、シモンズが古代ギリシャのパイデラスティアを『性的倒錯』に盛り込むことに託していた意図を明らかにしつつ、それが『性的倒錯』とエリスを飛び越えて、カーペンターに引き継がれたことを突き止めた。本稿は、さらにカーペンターが、パイデラスティアを語る文脈を変え、国家主義的イデオロギーへ収斂されるような地平へと移植したことを明らかにした。
収録刊行物
-
- 表現学部紀要
-
表現学部紀要 18 131-152, 2018-03-11
和光大学表現学部
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050282677921840256
-
- NII論文ID
- 120006489176
-
- NII書誌ID
- AA11523684
-
- ISSN
- 13463470
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- CiNii Articles
- KAKEN