管弦楽作品におけるピアノ独奏用編曲技法を探る : L. v. Beethoven交響曲第5番『運命』第1楽章を題材としたレヴェル別編曲の試み

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タイトル別名
  • Exploring techniques for arranging orchestral works for solo piano : an attempt to arrange the first movement of Beethoven’s Symphony no. 5 in C minor by skill level as a subject for piano learners
  • カンゲンガク サクヒン ニ オケル ピアノ ドクソウヨウ ヘンキョク ギホウ オ サグル : L. v. Beethoven コウキョウキョク ダイ5バン 『 ウンメイ 』 ダイ1 ガクショウ オ ダイザイ ト シタ レヴェル ベツ ヘンキョク ノ ココロミ

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抄録

ピアノは,1709年に発明された。構造上の発明であったが,これにより,特にベートーヴェンの時代に改良を重ね,進化を遂げた。その後,音域・音量・打鍵の軽量・ペダル等においての改良が続き,リストの時代におおよそ現代のものと同じスタイルとなり,現在においても構造・材質等にも様々な研究や試みがなされている。ピアノの発展とともに,ピアノ音楽も作曲家により量産され,演奏者も多く出現することになった。ピアノを演奏する型のひとつとして,編曲作品を演奏することが挙げられる。編曲とは,楽曲を他の演奏形態に適するように改編することである。管弦楽作品をピアノで演奏する場合,その何段にも亘るスコアから音を読み取る労力よりも,ピアノ独奏用に編曲された楽譜によって演奏することができれば,その作品の全体像を掴むことや,音楽を表現する喜びを十分に味わうことができる。ピアノは,音域もオーケストラの諸楽器の音域を有しており,単体楽器でありながら和音・和声といった細かい部分の表現も可能である。このような楽譜は,大変有用性の高いものであると考える。編曲法に関しては,多様な技法がある。管弦楽作品をピアノで弾いてみたいと願う者にとって,演奏難易度が高く,敬遠してしまうことも多々ある。それは大変残念なことである。そこで,様々なレヴェルでも演奏して音楽を楽しめる編曲を試みた。本論文では,ベートーヴェン交響曲第5番『運命』ハ短調作品67第1楽章を題材として,演奏者側からの視点による編曲に主眼を置き,レヴェル別による編曲の実践を通して,管弦楽作品をピアノ独奏用に編曲する技法について論じる。

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