[書評] アルク教育総合研究所監『グローバル教育を考える : 教育とビジ ネスの現場にみるグローバル教育の潮流』 (2015年)

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タイトル別名
  • ショヒョウ アルク キョウイク ソウゴウ ケンキュウジョ カン 『 グローバル キョウイク オ カンガエル キョウイク ト ビジネス ノ ゲンバ ニ ミル グローバル キョウイク ノ チョウリュウ 』(2015ネン)

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抄録

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[要旨] 国際教育分野では長年定評のあるアルク社によって、2015年に発行された本書は、グローバル教育に関する多様な視点が提供されているという点で価値のある報告書である。中でも第I部にある、国際バカロレアの実践や各種海外留学プログラムの実施など、高校や大学による具体的で貴重な事例報告は白眉であり、研究者としても得るものが多い。その反面、「4つの文化コード」に代表されるように、残念ながら日本人の日本人による日本人のためのグローバル教育という議論に留まっている印象が拭えない。そうした否定的な側面を払拭するための、海外の識者による論考が皆無である点にも不満が残る。また、第II部で取り上げられた「社会人の英語使用実態調査」は大変興味深いデータを提供してくれるが、やや表層的であり、さらに深く掘り下げて分析することも可能だと思われる。

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