新版K式発達検査2001 成人版とWAIS-III 成人知能検査の比較分析 -改訂版作成に向けての検討ー

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  • Comparative analysis of the Kyoto Scale of psychological development : adult version and the Wechsler adult intelligence sacle - third edition

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抄録

新版K式発達検査は、療育手帳の判定など臨床現場で広く活用されている発達検査である。2001年版では成人版が追加されたことから、知的障害者更生相談所等で成人の発達障害者支援におけるアセスメントにも活用されるようになっている。発行されて20 年近くが経過し、新たに2020 年版の標準化が開始されている。そこで本研究では、成人の知能検査として医療機関等で用いられているWAISⅢ成人知能検査との比較を通して、2020 年版作成に向けての検討資料を得ることを目的とした。大学生23 名に対し、両方の検査を実施した結果、全体の平均指数はいずれも平均知能の範囲内におさまっており、両者の全体および領域・群指数間の相関も有意であった。しかしながら、新版K 式発達検査2001 の成人版では、WAISTM-Ⅲ成人知能検査に比べ指数の標準偏差が大きかった。2020 年版では検査項目の追加と偏差値方式の併用について検討されていることから、今回の知見を取り入れることが望まれる。

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