精神看護学におけるシミュレーション演習による看護学生の学びの広がり : テキストマイニングを用いた学生のメモの計量的分析から

書誌事項

タイトル別名
  • セイシン カンゴガク ニオケル シミュレーション エンシュウ ニヨル カンゴ ガクセイ ノ マナビ ノ ヒロガリ : テキスト マイニング オ モチイタ ガクセイ ノ メモ ノ ケイリョウテキ ブンセキ カラ
  • The changing viewpoints of nursing students on simulated nurse-patient conversations in psychiatric nursing education analyzing memo utilized text mining software

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抄録

type:Departmental Bulletin Paper

本研究では、精神看護学領域の演習の一部として実施されているシミュレーション教育において、同一課題(シナリオ)を繰り返し実施する演習での患者と看護学生役それぞれの役割、また観察者としての学生の学びについて内容を計量的に分析し明らかにすることを目的とした。A大学においてシミュレーション演習を経験した看護大学生60名のうち協力の得られた44名の学生から、メモの原本のコピーを無記名にて回収し(回収率73%)、そのコピーを分析対象とした。シミュレーションのテーマは『内服を拒む統合失調症の患者との治療的コミュニケーション』とし、シナリオを設定した。学生は約10名ずつのグループに分かれ、患者/看護学生、観察者のいずれかを毎回担当するようにし役を交代しながら6回実施した。その中で記載されたメモ内容についてKHCoder (ver)3.0を用いて計量的に分析を行った。担当の役により特徴的な学びをしていることについて確認された。また、6回にわたり同一の課題(シナリオ)を用いたがその中で回を重ねるごとに学生の視点はより役柄の視点から考え、相手の状況を考えるようになり、さらには観察者の学生も基本的なコミュニケーションスキルへの着目が対象者を理解するための方法、患者の将来の生活像やモチベーションに影響する内容、疾病の管理に関する内容へと、記載内容が変化していた。より具体的な対象者の理解と看護の役割について考えられる内容の広がりが経験された。

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