情動の形
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抄録
情動は、生物が感じた感覚刺激の評価によって生じる自律神経系、免疫系、内分泌系の強い生理的な反応を伴い、かつ表情の変化など情動の表出を伴った行動的な反応である。然しながら、情動の定義は曖昧で、学問分野ごとに大きく異なっており、そのため情動と感情との厳密な区別はなく、研究領域や研究者間によってその扱いが異なっている。すなわち定義の曖昧さのため不安や恐怖の中枢である扁桃体や大脳辺縁系との関わりの議論を複雑化し、難解にしている可能性もゆがめない。 そこで、われわれは情動と感情と気分をそれぞれ異なった反応として位置付けし図式化した。比較的緩やかに長く持続する気分の管状のトンネルの中で感情が揺れ動くが、生理的な反応や行動的な反応である情動表出は伴わないものとした。一方、情動は腹内側前頭前野での感情コントロールを逸脱し、自律神経系、免疫系、内分泌系の強い生理的な反応と、情動表出を伴うものとした。 更に、情動的体験の中枢的存在である扁桃体と慢性疼痛に関して、その関連についても考察した。
収録刊行物
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- 高山赤十字病院紀要
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高山赤十字病院紀要 42 7-9, 2019-03-01
高山赤十字病院
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338420604544
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- NII論文ID
- 120006711952
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles