衛生研究所遺伝子工学技術導入に関する特別研究
抄録
(1)寄生虫や衛生動物などの種の同定のための遺伝子技術の開発に関する研究食品に混入した哺乳類(ネズミ類等)や食肉として提供される野性獣(シカ、クジラ等)の種を同定するのにミトコンドリアDNAを標的としたDNA診断法が有効な手法であることを示した。(2)内分泌撹乱化学物質の高感度評価法に関する研究甲状腺ホルモン応答配列を持つRXR/TRレポータープラスミドを導入したヒト培養細胞(HepG2)を用いてトリブチルスズの甲状腺ホルモン作用を調べた。トリブチルスズには甲状腺ホルモン作用が認められなかったが、遺伝子活性試験により極めて強い細胞毒性を確認した。(3)原虫類などの遺伝学的解析に関する研究Cryptosporidiumのポリスレオニン遺伝子を標的としたPCR-RFLP法が、C.parvum株のヒト型(genotype 1)と動物型(genotype 2)の判別に有用な方法であることを確認した。また、北海道で分離されたウサギEncephalitozoon cuniculiが、PCR、DNAシーケングによりStrain type Ⅰであることを明らかにした。
収録刊行物
-
- 北海道立衛生研究所報 = Report of the Hokkaido Institute of Public Health
-
北海道立衛生研究所報 = Report of the Hokkaido Institute of Public Health 52 124-124, 2002-11-29
北海道立衛生研究所
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050846638690961408
-
- NII論文ID
- 120006787204
-
- ISSN
- 04410793
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- IRDB
- CiNii Articles