鶴岡市における行政文書の 評価選別の変遷について~現状と問題点~

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タイトル別名
  • Changes in the evaluation and selection on administrative document at Tsuruoka City
  • ツルオカシ ニ オケル ギョウセイ ブンショ ノ ヒョウカ センベツ ノ ヘンセン ニ ツイテ : ゲンジョウ ト モンダイテン

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抄録

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本稿では、鶴岡市における行政文書の評価選別についてのこれまでの経緯と現状、並びに課題を論ずるものである。  鶴岡市においては、昭和30年代に周辺地域の2町9村が編入合併されたが、その際、旧町村役場資料については、昭和40年(1965)から3年かけて収集し、整理を進めてきた。また、同年に「鶴岡市文書管理規定」を制定するが、その中には明記されなかったものの、当時より保存年限が切れた行政資料の保存に取り組んでいた。当初、資料の評価選別の業務については、庶務課(当時)があたっていたが、昭和51年(1976)6月に文書館的機能を有することを特色として打ち出した鶴岡市郷土資料館が設立したことから、その業務は郷土資料館が引き継いでいくことになった。  しかしながら、近年の評価選別については、通常、文書館が行っている視点から乖離して、郷土資料館的な視点が定着していくことになる。先駆的に行政資料の保存に取り組んできた鶴岡市であるが、結局のところ、「文書館」としての機能を有するまでには至らなかったという点が本稿の主題となる。  山形県においても、平成31年(2019)2月に公文書館管理条例が制定されたように、市町村レベルにおいてもその制定が議論されている今日の状況で、今後の鶴岡市における文書保存・公開について考えていきたい。

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