〈症例報告〉IgG の沈着を伴う膜性増殖性腎炎像を呈した紫斑病性腎炎の１例

• 大島 理奈

• 宮沢 朋生

• 塩谷 拓嗣

• 森本 優一

• 宮崎 紘平

• 岡田 満

• 竹村 司

• 杉本 圭相

書誌事項

タイトル別名

• A case of IgA vasculitis nephritis presenting with histological finding of membranoproliferative glomerulonephritis with IgG deposition.

抄録

[抄録]IgA vasculitis related nephritis (IgAV-N)は,　IgA 血管炎における最も重要な合併症である。ISKDC分類におけるVI型　IgAV-N　は非常に稀で,　臨床的特徴や治療および予後について報告は少ない。症例は6歳女児。　IgA血管炎の診断3週間後に顕微鏡的血尿と蛋白尿を認めた。賢生検組織でびまん性メサンギウム細胞の増殖と基質の増加,糸球体基底膜の肥厚と二重化を認めた。蛍光染色でメサンギウム領域と糸球体係蹄壁にIgA,　IgG,　 C3が沈着,電顕で内皮下にelectron dense deposit　を認めた。組織学的にI型 MPGN を呈し,　ISKDC VI型 IgAV-N と診断した。ステロイドパルス療法3クールと cyclophosphamide　を含む多剤併用療法にて尿蛋白の減少を認めた。発症契機としては典型例であったが,　非典型的な組織学的所見を含めたIgAV-Nとして希少例と思われた。

収録刊行物

• 近畿大学医学雑誌

  近畿大学医学雑誌 45 (3-4), 63-67, 2020-12-18

  近畿大学医学会

キーワード

• 紫班病性賢炎
• シクロフォスファミド
• 膜性増殖性糸球体賢炎
• 多剤併用療法

詳細情報

• CRID: 1390290699871151744
• NII論文ID: 120006953622
• DOI: 10.15100/00021261
• ISSN: 03858367
• Web Site: https://kindai.repo.nii.ac.jp/records/21284
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021120554
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用可