脳卒中片麻痺患者におけるトイレ動作介助に必要な立位保持時間と高次脳機能障害の影響

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  • Relationship of standing time and higher brain dysfunction necessary to excretion movement assistance in stroke hemiplegic patient
  • ノウソッチュウ ヘンマヒ カンジャ ニ オケル トイレ ドウサカイジョ ニ ヒツヨウ ナ リツイホモチジカン ト コウジ ノウ キノウ ショウガイ ノ エイキョウ
  • Relationship of standing time and higher brain dysfunction necessary to excretion movement assistance in stroke hemiplegic patient

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抄録

本研究は脳卒中片麻痺患者のトイレ介助となった時点での立位保持時間から,トイレ介助に必要な立位保持時間を明らかにすること,高次脳機能障害の関連について検討した.対象は23名(男性12名,女性11名,年齢73±10歳,注意障害23名,失語症12名)で注意障害,失語症及びトイレ動作FIM値が3となった時点の垂直棒把持での立位保持時間をカルテ抽出した.注意障害(軽度群,重度群),失語症(なし群,あり群)平均立位保持時間(高値群,低値群)に関連についてχ二乗独立性の検定,Fisherの直接法を使用し,注意障害,失語症の2群間における立位保持時間の差をMann-WhitneyのU検定 にて検討した.結果,立位保持時間は,32.7±2.8秒であった.立位時間高値群と失語症あり群は有意に立位高値群に多く,立位時間高値群と注意障害重度群は有意に立位高値群に多く認めた(p<0.01).よってトイレ介助が可能となる立位保持時間は30~35秒であり,重度注意障害や失語症を有する場合は,その中でも長めの保持時間が必要と考えられた.

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