地方予備校から見た全国型予備校の黎明期 : 文理予備校(仙台)を事例として

書誌事項

タイトル別名
  • The Dawning Period of the Nationwide Preparatory School in Japan, Judging from the Local Preparatory School : A Case Study of BUNRI YOBIKO, Sendai city
  • チホウ ヨビコウ カラ ミタ ゼンコクガタ ヨビコウ ノ レイメイキ : ブンリ ヨビコウ(センダイ)オ ジレイ ト シテ

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抄録

1979年度入試改革で共通一次試験が導入されることを契機に,全国型予備校(駿台予備学校・河合塾・代々木ゼミナール)が出現する。それ以前の時期,名古屋の地方予備校であり,他の2校のように全国規模での知名度がなかった河合塾は,「全国進学情報センター」の名前で他の地方予備校と協力関係を築きつつ,圧倒的な情報網を先んじて構築することで確固たる地位を得ようとした。その戦略は大学が集中する首都圏・関西からは僻遠の地にあり,国立大学志向の強い地域の予備校には受容される。その一方で,首都圏・関西のように私立大学志向が強い地域や全国から受験生を集める大学のない地域の予備校からは拒絶される。このため河合塾主導で全国進学情報センターを再構築した結果,河合塾としては機動力に富んだ組織を得たが,加盟し続けた文理予備校からすれば,長く経営を維持するために必要な河合塾の庇護を得ることになった。

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