スプレー液滴シミュレーションモデルによる排煙脱硫装置の開発

  • 梶畠 賀敬
    川崎重工業(株)技術研究所 化学技術研究部 岡山大学工学部 物質応用化学科
  • 三輪 靖雄
    川崎重工業(株)技術研究所 化学技術研究部
  • 阪田 祐作
    岡山大学工学部 物質応用化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Desulphurization Plants Using Spray Drop Simulation Model
  • スプレー エキテキ シミュレーション モデル ニ ヨル ハイエン ダツリュウ ソウチ ノ カイハツ

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抄録

排煙脱硫装置を設計する際には,低品質の燃料性状や高い脱硫性能など,各建設場所の多様なニーズに対応できる装置を設計しなければならない.そのためには,排煙脱硫装置を精確に模擬できるシミュレーションモデルを構築し,計算結果を迅速に設計に反映させる必要がある.ここに著者らは,発電所向け大型排煙脱硫装置のプロセスとして世界的に最も多く採用されている石灰石・石膏法プロセス,そして,脱硫反応器の種類としてスプレー式吸収塔に着目し,吸収塔内で生じるスプレー液滴の運動,および,SO2吸収反応速度が同時に計算できるシミュレーションモデルを構築した.そして,従来の設計範囲を超える排ガス速度に対して脱硫率の予測を行った結果,吸収塔体積を抑えながら要求脱硫率を満たすことができるという,一つの最適設計条件を示した.また,このシミュレーション結果を実機設計へ反映し,装置の建設・運転を行った結果,従来よりも小さい体積の吸収塔にて所定の脱硫率が達成できることを実証した.

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