臭化剤によるミオクロニー欠神てんかんの治療

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タイトル別名
  • Bromide Therapy for Epilepsy with Myoclonic Absences

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抄録

薬剤抵抗性ミオクロニー欠神てんかんの小児2例で、臭化剤が発作の抑制とIQの改善に有効であったので報告する。症例1は7歳の男児で、受診6カ月後のミオクロニー欠神と発作時脳波(3 Hz棘徐波複合)から診断した。症例2は8歳の男児で、発作時のビデオ脳波・筋電図で3 Hz棘徐波複合に同期した筋放電から診断した。この2例に臭化剤を追加した結果、血中濃度が上昇した2~3カ月後に発作は著しく減少し、経過中にIQが改善した。本疾患はミオクロニーが見逃されたり、治療で減弱することがあり、また、発作間欠期に特徴的な脳波を示さないことが多く、診断は難しい。早期に発作が抑制されれば知的障害は改善する可能性があり、ビデオ脳波・筋電図による早期診断と、臭化剤も考慮した早期の発作抑制が重要であると考えられた。<br>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 23 (2), 137-142, 2005

    一般社団法人 日本てんかん学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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