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- タイトル別名
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- Effectiveness of injection of minocycline solution on salivary fistula and sialocele after parotid surgery
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抄録
耳下腺術後の唾液瘻は比較的稀な手術合併症であるが,穿刺や圧迫を繰り返しても治癒しがたく入院や外来通院の延長につながる場合がある。今回我々は,これまでに認めた4例の術後唾液瘻に対しミノサイクリン局所注入を行い,良好な結果を得たので報告した。手技としては,3方活栓付き注射器を用い,唾液瘻吸引後直ちにミノサイクリン溶液を注入するという簡単なものである。本剤は高い酸性度および細胞毒性を持ち,局所に癒着を起こすことが知られ,頭頸部領域では嚢胞やリンパ瘻の硬化療法に使われてきた。今回の合併症としては,本剤注入時の一時的な局所疼痛のみで,顔面神経麻痺等の重篤なものは認められなかった。したがって,術後唾液瘻の治療として,本剤の使用が一選択肢になるのではないかと考える。
収録刊行物
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- 頭頸部外科
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頭頸部外科 19 (3), 173-178, 2009
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205281773184
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- NII論文ID
- 130000255808
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- ISSN
- 1884474X
- 1349581X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可