書誌事項
- タイトル別名
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- Purkinje fiber, Ligament of Marshall and cardiac arrhythmia
- ―臨床的立場から
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抄録
Purkinje線維は刺激伝導に特化した筋線維組織である.虚血に対する耐性が強く,動物の心筋梗塞モデルにおいて残存Purkinje線維が心室頻拍(VT)の起源となることが知られている.ヒトにおいては心筋梗塞後の多形性VTや心室細動(VF)を誘発する期外収縮の発生源となるとともに,Purkinje線維網自体がその後のリエントリーの基質となりうることも判明している.正常心でも,ベラパミル感受性特発性左室VTや特発性VFにPurkinje線維が関与している.一方,Ligament of Marshall(LOM)は左大静脈の遺残構造物であり,心筋線維を含むため,心房頻拍や心房細動に関連した異常自動能の発生源となるとともに,左房や肺静脈との間に多数の連結点を有することで心房性不整脈の基質となる.これら微細な構造物の描出は現在の画像診断の精度では不十分であり,不整脈との関連においては不明点が多い.今後の画像診断の精度向上に期待する.
収録刊行物
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- 心電図
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心電図 30 (3), 275-280, 2010
一般社団法人 日本不整脈心電学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679749711104
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- NII論文ID
- 130000432017
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- ISSN
- 18842437
- 02851660
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可