非びらん性胃食道逆流症（NERD）の病態と治療

• 大島 忠之

  兵庫医科大学内科学上部消化管科

• 三輪 洋人

  兵庫医科大学内科学上部消化管科

書誌事項

タイトル別名

• The pathophysiology and treatment of non-erosive reflux disease

抄録

内視鏡的に食道粘膜に異常を認めないにもかかわらず逆流症状が出現する非びらん性胃食道逆流症（non-erosive reflux disease; NERD）は逆流症状を訴える患者の60∼70%を占め，プロトンポンプ阻害薬（PPI）の奏効率は50%と逆流性食道炎患者に対する効果とくらべて低率である．近年NERDは逆流性食道炎の軽症型ではなく，異なる病態と考えられ，食道の酸や圧に対する知覚過敏やタイトジャンクションの破綻，侵害受容体の発現亢進，食道運動·収縮異常，心理的因子などの関与が指摘されている．治療は，個々の症例において他疾患の除外，あるいはオーバーラップを考慮しながら酸分泌抑制薬，消化管運動機能改善薬，抗不安薬，抗うつ薬などの薬剤を選択する必要がある．<br>

収録刊行物

• 日本消化器病学会雑誌

  日本消化器病学会雑誌 106 (3), 327-334, 2009

  一般財団法人 日本消化器病学会

キーワード

• 胃食道逆流症
• 非びらん性胃食道逆流症
• 食道知覚過敏
• プロトンポンプ阻害薬
• 24時間pHモニタリング

詳細情報

• CRID: 1390282681375672448
• NII論文ID: 130000444570
• DOI: 10.11405/nisshoshi.106.327
• ISSN: 13497693
• ISSN: 04466586
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009130820
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可