慢性活動性EBウイルス感染症関連の亜広範肝壊死の1例

  • 樋上 勝也
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科 独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院消化器内科
  • 石井 耕司
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 澤 美里
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 篠原 美絵
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 渡邉 学
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 田村 晃
    東邦大学医療センター大森病院消化器外科
  • 中島 早苗
    東邦大学医療センター大森病院病理部
  • 渋谷 和俊
    東邦大学医療センター大森病院病理部
  • 倉持 茂
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター研究検査科
  • 住野 泰清
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of chronic EBV infection-related submassive hepatic necrosis
  • 症例報告 慢性活動性EBウイルス感染症関連の亜広範肝壊死の1例
  • ショウレイ ホウコク マンセイ カツドウセイ EB ウイルス カンセンショウ カンレン ノ アコウハン カン エシ ノ 1レイ

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抄録

症例は65歳男性,慢性腎不全で加療されていた.2008年4月に原因不明の肝障害が出現し当科紹介,原因検索したが不明のまま血清AST,ALTは自然軽快した.9月に再び肝障害が増悪した際,EBV-VCA IgG抗体価が高値で,ISH法とPCR法により血中,肝組織内のEBV-DNAを確認したことから,慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)と診断.強力ミノファーゲンC 60 ml /日投与により肝障害は軽快したが,2009年1月に再び肝障害の増悪を認めたためビタラビン600 mg/日静注とプレドニゾロン60 mg/日経口投与を開始したところ肝障害は改善した.しかし,経過中にアスペルギルス,サイトメガロウイルス感染症による重症感染症を併発し永眠された.EBV-VCA IgG抗体価の異常高値が認められた場合,CAEBVを疑い,血中,肝組織内EBV-DNAの存在を証明することは診断確定のために有用と思われた.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 51 (12), 706-713, 2010

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (41)*注記

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