茶白紋羽病防除薬剤としてのチオファネートメチルおよびベノミル剤

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Thiophanate-Methyl and Benomyl against White Root Rot of Tea

抄録

1. 茶白紋羽病のり病根を,トップジンMおよびデュポンベンレート水和剤の薬液に24時間浸漬すると,両薬剤とも5000倍でも,り病根中に生存する病原菌に対して,強い殺菌効果を示した。<BR>2. トップジンM水和剤700倍およびデュポンベンレート水和剤1000倍液を1m2あたり40〓の割合で処理した土壌では,薬液と土壌とがよく混和された範囲のり病根中の菌の生存率は,対照としたクロルピクリン処理区と同等程度に低下していた。<BR>3. 2と同濃度の薬液に24時間浸漬し,定植した感染幼茶樹の根部に,半年~1年後,無処理の幼木に見られたような病原菌の菌糸束が観察されたものはきわめて少数であり,薬害もなかった。<BR>4. 以上のことから,これらの薬剤による土壌処理は本病に対して有効であり,発病が小範囲であれば,実用的な価値を持っており,また,感染幼茶樹の薬液浸漬処理も有効であると判定した。<BR>本実験の遂行にあたっては,神奈川県中部病害虫防除所のご協力をいただき,また松浦博氏,増田一郎氏には試験ほ場を,日本曹達株式会社およびデュポン・ファーイースト日本支社には薬剤を提供していただいた。記して感謝の意を表します。

収録刊行物

  • 茶業研究報告

    茶業研究報告 1976 (44), 22-26, 1976-07-18

    Japanese Society of Tea Science and Technology

参考文献 (2)*注記

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