慢性肺疾患患者における呼出肺胞気炭酸ガス分圧の検討

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タイトル別名
  • STUDIES ON THE EXPIRED ALVEOLAR CARBON DIOXIDE TENSION IN CHRONIC PULMONARY DISEASES
  • マンセイ ハイ シッカン カンジャ ニ オケル ヨビダシ ハイホウキタンサンガス ブンアツ ノ ケントウ

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抄録

正常者10例・慢性肺疾患患者20例について, 呼吸気流量と共に赤外線吸收型CO2メーターによる呼出肺胞気CO2分圧の経時的分析を行なった. また同時に17例の患者で動脈血ガス分析をも行ない, 動脈血CO2分圧を測定した. 肺気腫患者が約30秒間の深呼吸後に強制呼気を行なつた場合, 呼気レベルの上昇および気道抵抗と肺胞内圧の増大に伴ない, 肺血流量の肺胞気量に対する比率が減少すると考えられる. 呼出肺胞気CO2分圧から, 混合靜脈血CO2分圧・動脈血CO2分圧・心拍出量等の肺循環動態に関する資料を推定する方法について檢討を加えた. さらに肺気腫患者においては, 混合靜脈血CO2分圧が異常な高値を示す症例に肺高血圧を認める確率がきわめて高く, 兩者の程度は密接な相関関係を示した. したがって心カテーテル法を行なわずに, 呼気分析から肺高血圧症を推定し得ることを指摘した.

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