修正大血管転位の1例

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  • A CASE WITH CORRECTED TRANSPOSITION OF THE GREAT VESSELS COMPLICATED BY ASD, VSD AND PS
  • シュウセイ ダイ ケッカン テンイ ノ 1レイ

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抄録

症例は15才の男子.生まれてすぐに,泣くと口唇にチアノーゼが出るのに気づかれ,生後2週間目に先天性心疾患の診断を受けたが,とくに治療を受けていない.チアノーゼと動悸は続いていたが,急ぎ足に歩いたりすると増強する程度であつた.入院時,やもり指・チアノーゼ・赤血球増多があり,Erb領域および肺動脈弁口部で収縮期雑音と,第II肺動脈音の亢進があり,胸部X線上左1~2弓の鈍な凸出と2重陰影が認められ,心電図・心血管造影法によつて, ASD, VSD, PSを伴うbulboventricular inversionの型の修正大血管転位と診断し, 北大杉江外科で開心術を行なつたが,冠動脈も正常走行の鏡像を呈し,右側房室弁は三尖弁ではなく,二尖弁となつており,解剖学的に左室と考えられ,肺動脈弁のvalvular stenosis with bicuspidationと高位後方のVSDなどを合併した修正大血管転位を確認した.

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