二重盲検法による薬効評価内科領域の薬品を中心に

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  • CLINICAL EVALUATION OF DRUG EFTICACY BY THE DOUBLE BLIND METHOD IN MEDICINE
  • ニジュウ モウケンホウ ニヨル ヤッコウ ヒョウカ ナイカ リョウイキ ノ ヤ

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抄録

一定の条件下では最も信頼性が高く能率的である二重盲検法による薬効評価について,内科領域すなわち高脂血症,狭心症,不整脈,高血圧症,慢性関節リウマチ,肝疾患で用いられる薬を中心に本邦の治験を概括し,現況,問題点を述べた.すなわち,かかる臨床治験を行なう際の患者合意の問題をはじめ,一般的な問題として,目的,治験,対象,症例数,コントローラー,効果判定について基本的な考え方を述べた.各疾患に対し用いられる薬の薬効評価については,それぞれ代表的な論文を文献としてあげるとともに,今後本邦で,かかる治験を行なう際,参考となるように,対象の規定,対照薬,治験期間,効果判定規準について,現時点で妥当と思われる一つの指針を示した.更に,これによつて得られた成績を述べ,現在の薬物療法によつて得られる疾患の改善度および疾患の自然経過より,薬物療法によつて得られる限界にふれた.これらのことから,本邦では,更に長期の薬効評価の必要性があることを述べ,これを行なうことが学会の責務の一つであるとの問題を提起した.

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