多系統萎縮症の臨床と将来展望

  • 佐々木 秀直
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野

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  • イガク ト イリョウ ノ サイゼンセン タケイトウ イシュクショウ ノ リンショウ ト ショウライ テンボウ

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抄録

多系統萎縮症は我が国の脊髄小脳変性症の約40%を占めている.病理学的には,乏突起膠細胞を中心に嗜銀性封入体を伴い,不溶化したα-シヌクレインが過剰に蓄積する.これを端緒として原因や発症機序について研究が進んでいる.多系統萎縮症は臨床診断基準と画像診断により診断されているが,発症初期の前景像がパーキンソニズムである場合には,他の神経変性疾患と慎重な鑑別を要する.現時点では根治的治療法は確立されていない.もっぱら,神経伝達機能改善薬を中心とした薬物療法が行われているが,症状に応じた工夫が必要である.

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