肝内結節性過形成と門脈圧こう進症を呈した抗リン脂質抗体症候群の1次例

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  • The first case of anti-phospholipid antibody syndrome presenting tuberous hyperplasia in the liver and portal hypertension.

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抄録

症例は26才,男性. 23才時にネフローゼ症候群を呈したために腎生検を施行し,膜性増殖性腎炎III型の組織所見を得た.ステロイド治療を開始し経過を観察中,肝機能障害が出現し,肝生検を行ったところ肝内結節性再生性過形成が認められた.血液検査でWassermann反応(Wa-R)の生物学的偽陽性, lupus anticoagulantと抗cardiolipin抗体の陽性,血小板減少が認められたが,抗核抗体,抗DNA抗体は陰牲であったことから,本例を抗りン脂質抗体症候群と診断した.本例にみられた肝病変の成因に,抗リン脂質抗体症候群に伴う肝内血栓形成の重要性が示唆された.

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