Polypoid malignant melanomaの1例

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  • A case of polypoid malignant melanoma

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抄録

59歳男性。初診の約1年2ヵ月前に左陰嚢部の褐色斑を自覚した。3ヵ月前からその斑上に有茎性黒色結節が出現し急速に増大したため前医を受診し,精査・加療目的に当科を紹介受診した。初診時,結節は2.5×1.5cm大で表面に潰瘍を伴っており,左鼠径に弾性硬のリンパ節を複数触知した。悪性黒色腫および所属リンパ節転移疑いにて,腫瘍の周囲に色素を皮内注射し,リンパ流の方向を確認した後,原発巣の拡大切除と左鼠径リンパ節郭清を行い,それにいたる皮膚および皮下組織を連続的に切除した。術後の病理組織結果から悪性黒色腫Stage IIIcと診断した。DAVフェロン療法6クール施行後,術後15ヵ月目の現在,再発・転移を認めていないが,慎重に経過を観察している。Polypoid malignant melanomaはtumor thicknessが厚い傾向にあり,高率に潰瘍形成とリンパ節転移を伴うことから,初診時より予後不良なhigh risk groupの1つとして慎重な対応をするべきであると考えた。

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