小丘疹の集ぞく性局面を呈した腹部のBowen病の1例

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  • A case of Bowen disease of the abdomen presenting a conglomerated surface of small papules.

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抄録

小丘疹が上腹部に限局性に多発集簇した59歳男性例について報告した。初診までの経過は5~6年と長く, 当初扁平紅色苔癬を疑い副腎皮質ホルモン剤の外用をおこなった。試験切除標本の組織学的所見, 年齢, 発生部位などからBowen病と診断したが, 全摘出を施行するまでの約1ヵ月間に病巣を構成する丘疹の数の減少と充実の程度に減弱が窺われ, またその組織像にも異型性の度合に減弱がみられた。一般検査ならびに入院によるドック検査に異常なく, 発症因子として推定されるものもなかった。皮疹の形態と分布ならびに自然消退が窺える経過がみられたことから発生部位に違いはあるが, Bowenoid papulosisとの関連性について若干の検討を試みた。

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