顔面に発生した隆起性皮膚線維肉腫

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  • Eruptive fibrosarcoma of the skin which developed on the face.

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抄録

線維肉腫に近い悪性度を示した隆起性皮膚線維肉腫の32歳女性例を報告した。腫瘍発生より5年後初診。左頬に30mm径の紅色軽度隆起性病変を認め, 皮下に下床との可動性に乏しい35×60mm大の不正形硬結を触れた。リンパ節, 全身転移は認めなかった。生検の結果線維肉腫の疑いで腫瘍辺縁より眼の下は12mmその他は15mm離し, 下床は一部骨膜を含み一塊として切除し, 皮膚欠損部には胸三角筋部皮弁を作成し移植した。術後放射線療法と化学療法を施行した。摘出標本で腫瘍は皮下組織, 筋肉内ヘレース状に深く浸潤していた。腫瘍は線維芽細胞様細胞が明瞭なstoriform patternを描き, 核の多形性は少ないが, 核分裂像を多数認めた。現在再発転移なく健在。

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