皮膚悪性腫ように対する遺伝子組換え型ヒトインターロイキン2(rIL‐2:TGP‐3)の臨床第2相試験

書誌事項

タイトル別名
  • Phase II clinical trial on gene recombinant human interleukin 2 (.GAMMA.IL-2:TGP-3) on skin malignant cancers.

この論文をさがす

抄録

皮膚悪性腫瘍に対する遺伝子組換え型ヒトインターロイキン-2 (rIL-2: TGP-3) の臨床第2相試験を全国31施設で実施した。<br>悪性血管内皮細胞腫, 悪性黒色腫, 皮膚悪性リンパ腫, 表皮内癌 (乳房外Paget病, ボウエン病, 日光角化症) など計131例 (うち適格例113例) が検討され, 94例が完全例として有効性検討の対象となった。<br>癌種別には, 悪性血管内皮細胞腫で全身投与および局所投与により評価例16例中7例のCRまたはPR例が認められ, 奏効率は44%であった。一方, 皮膚悪性リンパ腫, ボウエン病, 日光角化症においても, 腫瘍内または腫瘍周縁部への投与により有効性が認められた。<br>自他覚的副作用として発熱, 食欲不振, また, 臨床検査値異常として好酸球増多, 白血球数増加, 好中球減少, GOT・GPT上昇などが認められたが, ほとんどが可逆性のものであった。<br>TGP-3は既存のいずれの治療法によってもほとんど治療効果が期待できない悪性血管内皮細胞腫に対し, 優れた臨床効果を示しかつ耐容可能である有用な治療薬と考えられた。

収録刊行物

被引用文献 (7)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ